広報担当・長女リコ

広報担当・長女リコ

最近インスタグラムのフォロワーが14万人を超えた。

一年で10万人以上増えた。

俺の娘であるリコが動画制作から発信までを担当している。

きっかけは一年半ほど前だろうか、家族で出かけた時のこと。
今時の女子らしく何やら色々とスマホで撮っているとは思っていたが、帰りの車中で編集した動画を見せられてびっくりした。

まとまりのある画角、飽きのこないテンポ、完成までのスピード、そのどれもが普通の女子のそれではない。

やりすぎず、やらなすぎず、ちょうど良く抜けた感じが特にすごかった。
ものづくりにおいてこのバランス感覚はすごく重要で、なかなか身に付けられないことでもある。

「おまえ凄いじゃん!才能あるよ!」そう言うと
「こんなの全然普通だよ。今時はみんなできるよ」とリコ。

「クリエイションの世界でやってきた俺には分かる!おまえは普通じゃない!」

そうして試しにアルバイトでKOMAの動画を作ってもらうことになったのだが、最初の動画で37万回再生という結果を出した。

「ほら!やっぱり普通じゃないじゃん!」

当時学生だった彼女は親の会社では世話にはなりたくないと言っていた。
俺も自分の子供と働きたいとは思っていないが、ただこの力をKOMAで活かしたかった。

「一つの部門を任されて仕事するなんてやりがいあると思うよ〜」などと口説き文句を並べて2023年の4月から正式に入社してもらい、KOMAの日々を発信する部門が新たにスタートした。


思えば幼い頃から少し変わった視点を持つ子だった。

リコが3歳の頃、お祭りでもらった金魚が死んで一緒にお墓を作ったことがある。
泣き止まないリコに「どうしてそんなに泣いてるの?」と聞くと、
「明日になったらこの悲しい気持ちを忘れちゃうことが悲しい」と答えた。
面白い子だなあと思った。


よく笑う明るく愉快な女子へと成長していく彼女だったが、内側にはちゃんと重たく鬱々とした澱のようなものも見えた。
陰と陽、騒と静、集と散など感情や思考のプラスマイナスの振り幅が大きいのだ。

こういう子は一般的な社会では生きづらさを感じることもあるのだろう。
だから中学では不登校の時期もあったし、高校は退学になったりもした。

ただ俺にはそのどれもが彼女にとってのポジティブな過程に思えた。

そして、こういう子はギアが入って走り出したら、普通じゃないスピードで成長していくことを知っている。

今、走りはじめたのだ。


 

ブログに戻る