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pick arm chair CH 杉座面 3097 ※非売品
pick arm chair CH 杉座面 3097 ※非売品
納期 : 2週間前後
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ごく稀に、思いがけず良い物ができてしまう事がある。
以前からコンパクトで軽い椅子の要望が多いことをショップから言われていた。コンテスト用に2000gとか1600gなど、とにかく軽くするために徹底的に手の込んだ椅子は何度も作った事はあって、座り心地や強度をキープした上で軽くするノウハウもあった。
それを活かしながらもっと日用品としてデザインしてみた。
脚を細くするとその分、強度を保つために複雑な構造や加工が必要になってコストが上がってしまうから脚は通常の太さにする。その場合、部品数を減らすために3本脚にするが「前2本で後1本」か「前1本で後2本」かの選択になる。前者は一番重要なお尻から背中にかけてのバランスが取りづらく、脚の裾を大きく外に張り出す必要があるため、低く大きなアームチェアなどの設計で用いる事が多い。後者は脚を外に張り出す必要も無くコンパクトに収める事ができる。
ちなみに日本では3本脚の椅子はあまり馴染みがないが、床にタイルや石を用いることも多いヨーロッパでは、どんなに凸凹な床でも必ず安定する3本脚の椅子は重宝されている。
簡単にスケッチを描いて早速つくり始める。フレームが組み上がったところで、小さな背もたれと座面を仮組みしてそっと座ってみる。まあ狙いどおり、いつもの椅子に引けをとらない座り心地だ。
そう思いながら何となく肘を背中の方に回して背もたれに乗せてみる。
「ん?これは?意外と収まりが良いぞ」まだ角張った状態の部材を肘のラインをイメージしながらザッと削り出してもう一度座ってみる。
ダメだ当たりが悪い。1本目は失敗。イメージが薄れないうちにすぐにもう一本。今度はもっと慎重に何度も座って確かめながら削り出す。すると背中から肘に向かって少しネジれたような美しいラインが現れはじめた。コレだコレ!やっぱり人の体に寄り添うように作れば自ずと美しくなる。
こんなふうにして、コンパクトだけど座り心地の良いセミアームチェアができあがった。
SIZE W550 D470 H720 SH420
MATERIAL cherry & cedar seat
Designed by Shigeki Matsuoka
